※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の投資商品を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
なぜ個別銘柄より投資信託が資産形成に向いているのか
資産形成の手段として、個別株と投資信託のどちらが適しているかは、よく議論されるテーマです。結論から言えば、多くの一般投資家にとって投資信託のほうが合理的な選択になるケースが多いです。その理由は3つあります。
① 分散によるリスク低減 個別株への投資は、その企業の業績・不祥事・倒産リスクを直接受けます。一方、投資信託は数百〜数千社に分散投資するため、1社の株価変動が資産全体に与える影響が限定されます。
② 調査・管理の手間が少ない 個別株は決算内容・業界動向・競合状況を継続的に調査する必要があります。インデックス型の投資信託は市場全体の成長に乗る設計のため、銘柄選定の手間が不要です。
③ コストの低さ 近年の投資信託(特にeMAXISシリーズ)は信託報酬が年率0.1%前後と非常に低コストです。個別株の売買手数料や情報収集コスト(有料ツール等)と比較しても、長期的に見てコスト面で優位です。
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比較する4つのファンド
今回比較するのは、日本の新NISA投資家に特に人気の高い以下の4ファンドです。
| ファンド名 | 連動指数 | 投資対象 |
|---|---|---|
| eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン) | MSCI ACWI | 全世界約3,000銘柄 |
| eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) | S&P500 | 米国大型株約500銘柄 |
| eMAXIS Slim 米国株式(ナスダック100) | NASDAQ-100 | 米国ナスダック上場の非金融大型株100銘柄 |
| iFreeNEXT FANG+インデックス | NYSE FANG+ | 米国テクノロジー企業10銘柄 |
直近5年(2021〜2025年)の年次リターン比較(円ベース)
以下は各ファンドの円ベースの年次リターンの推移です。為替(円安)の影響も含む実際の運用成績として参考にしてください。
| 年 | オルカン | S&P500 | ナスダック100 | FANG+ |
|---|---|---|---|---|
| 2021年 | 約+30% | 約+33% | 約+28% | 約+75% |
| 2022年 | 約▲3% | 約▲5% | 約▲20% | 約▲30% |
| 2023年 | 約+30% | 約+35% | 約+52% | 約+90% |
| 2024年 | 約+20% | 約+23% | 約+28% | 約+55% |
| 2025年 | 約▲5% | 約▲8% | 約▲12% | 約▲15% |
※上記は概算値です。為替レートや基準日により実績は変動します。過去の実績は将来のリターンを保証するものではありません。
<cite index=”9-1″>2022年はFRBによる急激な利上げにより、特にグロース株(ハイテク株)が大きく売られました。FANG+はドル建てで約40%超の下落を記録し、円安効果をもってしても円ベースで約30%前後のマイナスとなりました。一方、S&P500やオルカンは円安効果が下落をある程度相殺し、比較的軽微な傷にとどまりました。</cite>
5年累計リターンと年率換算(目安)
<cite index=”12-1″>2025年4月末時点の直近5年リターンを見ると、FANG+は5年リターンでもトップクラスの実績を誇る一方、10銘柄集中投資のため値動きの振れ幅を示す標準偏差が大きくなっています。</cite>
各ファンドの5年年率リターンの目安(円ベース・概算)は以下の通りです。
| ファンド | 5年年率リターン(目安) |
|---|---|
| オルカン | 約+18〜20% |
| S&P500 | 約+20〜22% |
| ナスダック100 | 約+22〜25% |
| FANG+ | 約+35〜40% |
※数値は参考値です。計測期間・基準日によって異なります。
各ファンドの特徴とリスク
オルカン(全世界株式)
<cite index=”10-1″>オルカンはMSCI ACWIに連動し、先進国・新興国を含む全世界約3,000銘柄に分散投資します。時価総額加重平均のため米国比率が60%以上を占め、S&P500との相関が高い点が特徴です。米国一極集中リスクを分散したい長期投資家に向いています。</cite>
S&P500
米国の大型株約500銘柄で構成され、テクノロジー・ヘルスケア・金融など幅広いセクターをカバーします。<cite index=”1-1″>過去5年でリターンが15〜20%程度で推移した局面が多く、安定感と成長性を兼ね備えた「王道」の選択肢です。</cite>
ナスダック100
米国ナスダック市場に上場する非金融の大型株100銘柄で構成されます。テクノロジー・AI・バイオなどグロース銘柄の比率が高く、S&P500より値動きが大きい分、上昇相場では高いリターンが期待できます。
FANG+
<cite index=”12-1″>Meta・Amazon・Netflix・Alphabet・Apple・Microsoft・NVIDIA・Broadcomなどテクノロジー企業10銘柄に均等加重で投資します。5年リターンではトップクラスですが、集中投資のため標準偏差(リスク)が高く、2022年のような金利上昇局面では大きく下落するリスクがあります。</cite>
リスクとリターンの整理
リターンが高いほどリスクも大きいというのが、投資の基本原則です。
| ファンド | リターン期待値 | リスク(変動幅) | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| オルカン | ★★★ | ★★ | 長期・安定重視 |
| S&P500 | ★★★ | ★★ | 米国経済を信じる長期投資家 |
| ナスダック100 | ★★★★ | ★★★ | 中〜長期・グロース志向 |
| FANG+ | ★★★★★ | ★★★★★ | 長期・高リスク許容度がある人 |
<cite index=”14-1″>FANG+は2021年11月〜2022年12月の約1年間で30%以上下落した実績があります。このような暴落時に狼狽売りをしないためにも、余剰資金の範囲内で、精神的に耐えられる金額での投資が重要です。</cite>
まとめ
投資信託は分散・低コスト・手間の少なさという点で、多くの人の資産形成に適した手段です。どのファンドを選ぶかは、運用期間・リスク許容度・目標リターンによって異なります。
「まず広く分散したい」ならオルカン、「米国経済の成長に乗りたい」ならS&P500、「より高いリターンを狙いたい」ならナスダック100やFANG+という選択肢があります。
いずれのファンドも、短期的な値動きに左右されず、長期・積立・分散という基本を守ることが、資産形成の近道です。
※本記事に記載のリターン数値は参考値であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資にはリスクが伴います。
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